1. はじめに:
「自己肯定感が高い人と低い人、何が違うんだろう?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
それは生まれつきの性格ではなく、これまでの「環境」や「思考のクセ」によって作られたものです。
でも大切なのは、今からでも変えていけるということ。
そのカギになるのが、「自己対話(セルフトーク)」です。
2. 自己肯定感の差は、過去の“環境”に根づいている
自己肯定感とは、「自分には価値がある」と信じられる感覚のこと。
でもそれは、単純に「自信がある/ない」の問題ではありません。
たとえばこんな背景があるかもしれません:
- 子どものころ、褒められた記憶が少ない
- 失敗したときに「ほら言ったでしょ」と言われた
- 認められるには“良い子”でいなければならなかった
- 挑戦を応援してもらえなかった
こうした経験の積み重ねが、
「自分はまだまだ」「もっと頑張らないと認められない」という感覚を育ててしまいます。
3. ✿ 私自身も「自己肯定感が低い人」だった
正直に言うと、私もずっと自己肯定感が低かった人間でした。
そのことに気づいたのは、本当に最近のことです。
思い返せば、私は「優等生」タイプだったと思います。
いわゆる“いい子”として頑張ってきた。でもそれは、両親に認めてほしかったからでした。
だけど、振り返ってみると、両親に褒められた記憶があまりないんです。
だからといって、虐待を受けたわけでも、ひどい言葉をかけられたわけでもありません。
むしろ両親は心配性で、私をとても大切に思ってくれていたと思います。
でも、チャレンジするときに「あなたならできるよ!」と背中を押してくれることはあまりなかった。
それが、私の中で「信じてもらえていない」と感じる原因になっていたんです。
もちろん、今さら両親を責める気はありません。
ただ、自分が自己肯定感を育てづらい土壌にいたんだと、今なら冷静に受け止められます。
4. ✿ 自己対話に気づいて、ようやく自分に出会えた
私が変わり始めたのは、「自己対話」という考え方に出会ったときでした。
私はずっと、他人を優先して、自分の気持ちは後回しにしていたんです。
たとえば──
- 楽しい時間を過ごしても、帰り道には「私だけ楽しんでたんじゃないか?」と反省
- 「みんな気を遣ってくれてただけかも」と不安になる
- 子どもに対しても「こんな私のこと、好きじゃないのでは?」と感じてしまう
- 「あの友達も、本当は私のこと好きじゃなかったのでは?」と過去を疑ってしまう
でもこれって、実は「自分が自分を認めていなかっただけ」だったんです。
自己対話を意識し、自分の内側の声に耳を傾けるようになって、やっとそれに気づくことができました。
5. 自己肯定感は“日々の自己対話”で作られる
私たちは1日に6〜7万回、自分と対話していると言われています。
この「セルフトーク」が自己肯定感に大きく影響します。
▸ 自己肯定感が下がる自己対話の例
- 「またミスした」「どうせ私なんて」
- 「うまくいかないのが普通だよね」
→ こうした言葉を毎日自分に浴びせていると、心が擦り減っていきます。
▸ 自己肯定感が育つ自己対話の例
- 「今日は頑張ったね」
- 「うまくできなかったけど挑戦したことがえらい」
→ 自分の味方でいられる言葉は、安心感と自信の土台になります。
6. 自己対話が変わると、人間関係も変わる
自分に厳しい人は、無意識に他人にも厳しくなりがちです。
逆に、自分に優しくできる人は、他人にも自然と優しくなれます。
人たらしと呼ばれるような魅力的な人たちは、
自分を大切にしながら、他人も自然に大切にしている人たちです。
自己肯定感があるから、周囲の評価に左右されず、相手に安心感を与えることができる。
つまり、自分との関係が良くなると、人間関係もうまく回り出すのです。
7. まとめ:過去は変えられなくても、自己対話は変えられる
自己肯定感は、たしかに過去の経験から形作られます。
でも、「これからの自己対話」で変えることができるものです。
まずは、自分にどんな言葉をかけているか、気づいてあげること。
それが、自己肯定感を育てる第一歩になります。
次回の記事では、実際に私が取り入れている自己対話のトレーニング方法をご紹介します。
きっと、あなたにもできることがたくさんあるはずです。