「貯蓄から投資へ」:日本における投資教育の進展と効果
最近はお金に関する教育や投資に関する情報や政策があふれるようになってきました。
実際に日本における投資家数は年々増加しています。
2023年度の調査によれば、全国4証券取引所上場会社の株主数は延べ7,609万人で、そのうち97.8%を占める個人株主数は7,445万人となり、10年連続で増加しています。
また、2024年3月末時点での個人株主数は1,525.9万人で、前年同期比で36.2万人増加しています。(参照:株式会社第一生命経済研究所)
さらに、2024年の調査では、NISA口座の開設をきっかけに投資を始めた30代以下の投資家が33.5%を占めています。
これらのデータから、日本では個人投資家の数が増加しており、特に若年層の投資家が増えていることがわかります。
ではなぜ、日本は投資教育やお金の教育に力を入れるようになったのでしょうか?
最近になって投資教育や「貯蓄から投資へ」の推進を強化している背景には、国の財政状況の厳しさが関係している可能性が高いです。
なぜ日本は投資を推奨し始めたのか?
以前の日本は「貯蓄こそ美徳」とされ、国民の多くが銀行預金を主な資産形成の手段としていました。しかし、最近になって政府が積極的に投資を推奨するようになったのには、次のような理由があります。
1. 国の財政が厳しく、年金だけでは将来の生活が厳しい
- 日本は超少子高齢化が進み、年金の財源が不足するリスクが高まっている
- 国として「年金だけでは老後は厳しいので、自分で資産を増やしてください」と言わざるを得ない状況
- 2019年に話題になった**「老後2000万円問題」**も、その一環として注目された
2. 国がこれまで国民の貯蓄に頼ってきたが、それが限界に
- 日本の国債(国の借金)は、主に国内の金融機関や国民の資産で支えられてきた
- しかし、少子高齢化で貯蓄する若い世代が減り、高齢者は貯めるよりも取り崩すフェーズに
- そのため、政府は「銀行預金に眠っているお金を投資に回し、経済を活性化させたい」と考えている
3. 低金利で銀行に預けてもお金が増えない
- 1990年代のバブル崩壊後、日本は長期にわたる低金利時代に突入
- 以前は銀行に預ければ年利4~5%の時代もあったが、今ではほぼゼロ金利でお金が増えない
- そのため、「投資でお金を増やす」必要性が高まった
4. 株式市場を活性化させ、日本経済を支えたい
- 日本の企業は海外投資家に依存することが多いが、国内の投資家が増えれば、日本経済がより安定する
- 米国は多くの国民が株を持ち、経済成長の恩恵を受けているのに対し、日本はまだ投資が一般的ではなかった
- そこで、政府はNISAやiDeCoの優遇制度を拡充し、国民が投資しやすい環境を整えた
結局、日本政府の狙いは?
政府の本音としては、
✅ 国の財政が厳しいので、年金や社会保障だけでは足りない → 国民に自力で資産形成してもらいたい
✅ 銀行預金に眠っているお金を投資に回し、経済を活性化させたい
✅ 国内の投資家を増やし、日本企業への資金供給を増やしたい
という狙いがあるでしょう。
まとめ
日本が投資教育を推進し始めた背景には、
- 財政が厳しく、年金だけでは不安
- 貯蓄から投資へ誘導し、経済を回したい
- 日本株を買う個人投資家を増やしたい
という戦略があります。
しかし、政府の意図はどうであれ、個人としては、お金の知識を身につけて、自分で資産を守り、増やすことが重要ですね。
どちらにしろ、上記のように将来的には年金だけでは不安だし、貯蓄しても低金利で増えないとなれば投資をしていくしかないようです。
そして、そのために国が提示している優遇制度を使わない手はないのではないでしょうか?
いまさら聞けない!iDeCo&NISAの基本とメリットデメリット
まずはiDeCoから見ていきたいと思います!
**iDeCo(個人型確定拠出年金)**は、日本の税制優遇がある自分で積み立てる年金制度です。簡単に言うと、「自分で作る年金」であり、老後資金を効率的に準備できる制度です。
iDeCoの基本
- 毎月の掛金を拠出(積み立て)し、自分で運用する
- 60歳以降に受け取る(原則、60歳になるまで引き出せない)
- 掛金・運用益・受取時の3つの税制優遇がある
iDeCoのメリット
① 掛金が全額所得控除(節税)
➡ 掛金は「所得控除」の対象なので、所得税・住民税が安くなる
➡ 例えば、年収500万円の会社員が毎月2.3万円(年間27.6万円)拠出すると、年間約5.5万円の節税になる(※税率20%で計算)
② 運用益が非課税
➡ 通常、投資の利益には約20%の税金がかかるが、iDeCoなら非課税
➡ 長期で増やすと、税制メリットが大きくなる
③ 受取時も税制優遇
➡ 60歳以降に受け取る際、**「退職所得控除」や「公的年金等控除」**が使える
➡ 一括受取なら退職所得控除、分割なら公的年金等控除が適用されるため、税負担が軽くなる
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iDeCoのデメリット
① 60歳まで引き出せない
➡ 原則60歳まで資金がロックされるため、途中でお金が必要になっても引き出せない
➡ 老後資金として考える必要がある
② 運用リスクがある
➡ 投資信託で運用するため、元本割れのリスクもある
➡ 定期預金や保険商品も選べるが、利回りは低め
③ 口座管理手数料がかかる
➡ 毎月数百円の手数料(金融機関による)が発生
➡ 運用期間が長いとコストの影響も考慮する必要がある
iDeCoの掛金上限
iDeCoの掛金上限は職業によって異なる
職業・属性 | 掛金上限(月額) |
---|---|
会社員(企業年金なし) | 23,000円 |
会社員(企業型DCのみ) | 20,000円 |
会社員(DB+DCあり) | 12,000円 |
公務員 | 12,000円 |
自営業者 | 68,000円 |
専業主婦(主夫) | 23,000円 |
iDeCoに向いている人
✅ 節税しながら老後資金を準備したい人
✅ 長期で資産形成を考えている人
✅ 会社の年金制度があまり充実していない人(企業年金なしの会社員、自営業など)
✅ ある程度の余裕資金があり、60歳まで引き出せなくても大丈夫な人
iDeCoの始め方
1️⃣ 金融機関を選ぶ(証券会社・銀行・保険会社など)
2️⃣ 運用商品を選ぶ(投資信託・定期預金など)
3️⃣ 掛金額を決める
4️⃣ 申し込み・口座開設
5️⃣ 運用スタート!定期的にチェック
iDeCoについてのまとめ
✅ iDeCoは「税制優遇を受けながら老後資金を準備する制度」
✅ 掛金は全額所得控除、運用益は非課税、受取時も控除あり
✅ 60歳まで引き出せないため、資金計画が必要
✅ 運用リスクもあるが、定期預金などの選択肢もあり
✅ 自分に合った掛金額・運用方法を選ぶことが重要!
正直、今の日本の年金制度では将来の不安が大きいということもあり、自己責任と言えども、自分の将来は自分で守る!ことが大切です。
また、私はiDeCoの年金制度と合わせてご紹介したいのが、保険会社等が取り扱っている個人年金保険です。
個人年金保険とは?
個人年金保険は、保険会社が提供する私的年金制度の一種で、契約者が一定期間保険料を積み立て、将来年金として受け取ることができる保険商品です。
老後の資産形成や、公的年金(国民年金・厚生年金)を補完する目的で利用されます。
個人年金保険の仕組み
- 契約(加入)
- 毎月(または年払い)で保険料を支払う
- 保険会社が積み立て&運用
- 積立期間(払込期間)
- 10年~40年など、選べる
- 途中解約は元本割れのリスクあり
- 受取開始(年金開始)
- 60歳や65歳など、契約時に選択
- 受取方法を選べる(確定年金・終身年金など)
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個人年金保険の種類
1. 確定年金
- 一定期間(10年・20年など)、決まった金額を受け取る
- メリット:受取総額が確定しているため、計画が立てやすい
- デメリット:契約者が死亡しても遺族が受け取れるが、期間終了後はもらえない
2. 終身年金
- 生涯にわたって年金を受け取れる
- メリット:長生きするほどお得
- デメリット:早く亡くなると元が取れない
3. 変額年金
- 支払った保険料を運用し、運用成績によって年金額が変動する
- メリット:運用次第で高いリターンが期待できる
- デメリット:元本割れリスクがある
4. 確定拠出型年金(外貨建て・変額型など)
- 米ドルやユーロなど外貨で運用するタイプ
- メリット:高利回りの可能性
- デメリット:為替リスクあり
個人年金保険のメリット
✅ 強制的に老後資金を積み立てられる(計画的に貯蓄できる)
✅ 公的年金に上乗せできる(老後資金の不足を補える)
✅ 個人年金保険料控除が使える(年間最大4万円の所得控除が可能)
✅ 受取方法が選べる(一括・分割・終身など)
個人年金保険のデメリット
❌ インフレリスクがある(円建て固定金額だと将来価値が下がる可能性)
❌ 途中解約すると元本割れの可能性(解約返戻金が払込額を下回ることが多い)
❌ 運用益がほぼない(利回りが低い商品が多い)
❌ NISAやiDeCoの方が税制メリットが大きい(運用益が非課税ではない)
NISA・iDeCoとの比較
項目 | 個人年金保険 | iDeCo | 新NISA |
---|---|---|---|
目的 | 老後資金 | 老後資金 | 資産運用 |
税制優遇 | 保険料控除(所得控除) | 掛金が全額所得控除、運用益非課税 | 運用益非課税 |
運用利回り | 低め(0.5%~1%) | 運用次第(3%~5%も可能) | 運用次第(3%~5%も可能) |
途中解約 | 元本割れリスクあり | 原則60歳まで引き出せない | いつでも売却可能 |
受取時の課税 | 一時所得or雑所得 | 退職所得or年金所得 | なし |
おすすめな人 | 元本割れリスクを避けたい人 | 老後資金を計画的に作りたい人 | 自由に資産形成したい人 |
👉 個人年金保険は「保険」としての安心感はあるが、運用利回りが低く、NISA・iDeCoの方が税制メリットが大きいことが多い。
個人年金保険はどんな人に向いている?
✅ 確実に老後資金を積み立てたい人
✅ 貯金が苦手で強制的に貯蓄したい人
✅ 運用リスクを避けたい人(外貨建てを除く)
✅ 個人年金保険料控除を活用したい人
逆に、高いリターンを求めるならNISA・iDeCoを活用した方が効率的です。
結論
🔹 個人年金保険は「保険+貯蓄」商品であり、運用利回りは低いが、強制的に貯蓄できる点がメリット
🔹 税制メリット(個人年金保険料控除)はあるが、NISAやiDeCoの方が運用効率は良い
🔹 確実に老後資金を確保したいなら検討の価値あり。ただし、商品によって差が大きいので比較が重要
老後資金を作るなら、個人年金保険+NISAやiDeCoを組み合わせるのがベスト! 💰✨
iDeCoやNISAの方が税制上のメリットが大きいとありますが、保険料控除は個人年金にもきちんとありますのでこちらもぜひ活用したほうがよいでしょう!
また、**個人年金保険の控除(個人年金保険料控除)**を受けるためには、以下の条件を満たす必要がありますのでご注意ください。
📌 控除を受けるための4つの条件
✅ 1. 保険料の払込期間が10年以上
- 契約してから最低10年間は保険料を払い続ける必要があります。
- 一時払い(1回払い)や短期間の支払いでは控除対象になりません。
✅ 2. 年金の受取人が契約者本人またはその配偶者
- 保険契約者(=保険料を払っている人)と年金を受け取る人が同じであることが原則。
- 例外として、配偶者が受取人でも控除対象になります。
(NG例:契約者=夫、年金受取人=子供 → 控除対象外)
✅ 3. 年金の受取開始が60歳以上で、受取期間が10年以上
- 年金の受取開始は60歳以降であることが条件。
- 受取期間は10年以上(終身年金はOK)。
- 例えば「10年確定年金」や「終身年金」は対象。
- **一括で受け取る場合(年金ではなく一時金)**は控除対象外。
✅ 4. 保険会社が「個人年金保険料税制適格特約」に適合している
- 「個人年金保険料控除の対象」と明記されている保険商品であることが必要。
- 保険会社のパンフレットや契約書で確認できる。
💰 控除額はいくら?(2023年以降の計算)
個人年金保険の保険料は「生命保険料控除」の一部として、所得控除の対象になります。
控除額は以下のように決まります。
年間払込保険料 | 控除額(所得税) | 控除額(住民税) |
---|---|---|
2万円以下 | 払込保険料全額 | 払込保険料全額 |
2万円超~4万円以下 | (払込保険料×1/2)+1万円 | (払込保険料×1/2)+1万円 |
4万円超~8万円以下 | (払込保険料×1/4)+2万円 | (払込保険料×1/4)+2万円 |
8万円超 | 最大4万円 | 最大2.8万円 |
✔ 生命保険料控除の合計枠
- **「一般生命保険」「個人年金保険」「介護医療保険」**の3つを合わせて
- 所得税:最大12万円
- 住民税:最大7万円
📢個人年金保険についての まとめ
✅ 控除を受けるには、以下4つの条件を満たすことが必要!
1️⃣ 払込期間が10年以上
2️⃣ 年金受取人が契約者本人または配偶者
3️⃣ 受取開始が60歳以上&受取期間10年以上
4️⃣ 保険商品が「個人年金保険料控除」の対象であること
✅ 年間の払込保険料に応じて、所得税・住民税の控除が受けられる
✅ 個人年金保険だけで最大4万円(所得税)+2.8万円(住民税)の控除が可能
✅ 「一般生命保険」や「介護医療保険」と併用すれば、所得税控除は最大12万円!
保険料控除をフル活用することで節税効果が高まり、老後資金を貯めつつ税負担を軽減できます! 💡✨
以上の点には気を付けて個人年金保険には加入してくださいね!
つづいてNISAについての基本も見ていきましょう!
NISA(少額投資非課税制度)は、日本政府が設けた個人投資家向けの税制優遇制度です。
NISA口座で購入した株式や投資信託の利益(配当・売却益)が非課税になります。
通常、投資による利益には約20.315%の税金がかかりますが、NISAを利用すればこれがゼロになります。
現在はNISA高い関心が寄せられているため、仕組みをよく知られている方もいると思いますが、NISAというのは投資の中の税制上の優遇制度であり、NISAという投資があるというわけではありません。
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2024年からの新NISA制度
2024年1月から、新しく「新NISA制度」がスタートし、以下のように変更されました。
1. 恒久化(制度の継続が決定)
- これまでのNISAは期限付きでしたが、新NISAは恒久化されました。
2. 年間投資枠の拡大
- つみたて投資枠:年間120万円まで
- 成長投資枠:年間240万円まで
- 合計年間360万円まで投資可能
3. 非課税保有限度額の増加
- 合計1,800万円(つみたて枠と成長枠の合計)
- うち成長投資枠の上限は1,200万円
4. ロールオーバー不要&非課税期間の無期限化
- 旧NISAでは非課税期間が5年または20年でしたが、新NISAでは無期限となり、運用し続けられます。
NISAの2つの投資枠
- つみたて投資枠(旧:つみたてNISA)
- 長期・分散・積立を目的とした枠
- 対象商品:金融庁が厳選した低コストで長期投資向きの投資信託・ETF
- 投資初心者におすすめ
- 成長投資枠(旧:一般NISA)
- 株式やETF、投資信託などの幅広い商品に投資できる枠
- 個別株投資も可能(高配当株やグロース株に投資できる)
- 積極的な運用をしたい人向け
NISAのメリット
✅ 利益が非課税(売却益・配当・分配金に税金がかからない)
✅ 投資初心者でも始めやすい(つみたてNISA対象商品は金融庁の基準を満たしたもの)
✅ 運用益を再投資できる(非課税のまま資産を増やせる)
✅ 少額から投資可能(つみたてNISAは月100円からでもOK)
NISAのデメリット
❌ 損益通算ができない(他の投資での損失と相殺できない)
❌ 損失が出ても税還付なし(通常の口座なら損失は翌年繰越ができるが、NISAでは不可)
❌ NISA口座は1人1口座のみ(金融機関は途中変更可能だが、年単位でしか変更できない)
NISAとiDeCoの違い
項目 | NISA | iDeCo |
---|---|---|
目的 | 資産形成・投資 | 老後資産の形成 |
非課税対象 | 運用益・配当 | 運用益 |
投資限度額 | 年間360万円(最大1,800万円) | 年額14.4万~81.6万円(職業による) |
運用期間 | 無期限 | 60歳まで |
引き出し | いつでもOK | 60歳以降 |
税制優遇 | 運用益のみ非課税 | 掛金も所得控除、運用益非課税 |
👉 NISAは自由に資産運用したい人向け、iDeCoは老後資産を確実に作りたい人向け。 両方活用するのがベスト!
NISAについてのまとめ
🔹 NISAは税制優遇を受けながら資産を増やせる制度
🔹 2024年から新NISAになり、非課税枠が拡大&恒久化
🔹 つみたて投資枠(安定投資)と成長投資枠(積極投資)がある
🔹 損益通算や損失の繰越控除はできないので注意
🔹 iDeCoとの違いを理解して、自分に合った資産運用を!
NISAを活用して、賢く資産を増やしていきましょう!💡💰
まとめ
給料は上がらず、物価ばかり上がり、大変な時代になってきましたが、政府が打ち出している制度を最大限に利用し、自分たちの将来を自分で守っていくようにしたいですね。
知らないでいることが一番の