コラム~日常の気づき~

🌿伝える勇気と、壊さない優しさ。本音を届ける“言い方”とは。

🌙 職場で起きた「意見」から「悪口」へ変わる瞬間

昨日、会社でちょっとした話し合いがありました。
テーマは「〇〇さんのここを直してほしい」。

最初は建設的な意見を交わしていたはずなのに、
途中から少しずつ空気が変わっていきました。

誰かが
「ほんとあの子、いつもそうだよね」
と言ったあたりから、
“意見”は“評価”に、
そして“評価”は“悪口”に近いものへ。

私は黙って聞いていました。
そんな時、同僚に「あなたはどう?」と聞かれて、
口を開こうとしても言葉が出てこなかった。

——心のどこかで
「今ここで言葉にするのは違う」
と感じていたから。


🌙 帰り道で浮かんだ“自分への問い”

家に帰る途中、あの場面を思い返しました。
「私は、何を考えていたんだろう?」

出てきた答えはひとつ。

どうしたら、相手の子が嫌な思いをせずに
こちらの想いを届けられるだろう?

みんなが言っていたことは“正しかった”。
私もそう思っていた。

でも私は知っている。
正しいことも、伝え方を間違えれば刃になる。

怒りや苛立ちとセットになった瞬間、
どんな正論も「ただの攻撃」になってしまう。


💭 私が“伝え方”を考えるようになった理由

昔の私は、今よりずっと感情的でした。

  • 「正しいことは正しい」

  • 「間違っていることは間違っている」

白黒をはっきりさせたいタイプ。

けれどそのたびに相手を傷つけ、
誤解を生むことも多くて……
結局、何も変わらなかった。

そこから学んだのは、

人を動かすのは“正しさ”ではなく“伝え方”。


💡 選択理論の“上質世界”を思い出す

心理学の選択理論には
**「上質世界」**という言葉があります。

それは、人それぞれが心の中で大切にしている世界。

  • 「こうあるべき」

  • 「これは嫌」

  • 「こんな人になりたい」

そんな価値観や理想像が詰まった小さな世界。

人はその“上質世界”に合うものを好み、
合わないものを拒絶します。

だから、どんな良いアドバイスでも
その人の上質世界にない形で伝えると、
一瞬で拒まれてしまう。

たぶん私は無意識で、
「どうしたらその子の上質世界に入れるかな」と
考えていたんだと思います。

だから言葉がすぐ出なかった。


🌿 「変えたい」じゃなく「届かせたい」

人に何かを伝えるとき、
“変えてやろう”と思うほど言葉は強くなる。

でも、
“届いてほしい”と思うと言葉は優しくなる。

目的が変われば、選ぶ言葉も、声のトーンも変わる。

伝えるって、技術よりも“姿勢”。
相手を変えるのではなく、
相手が受け取れる形に整えて届けること。

それができれば、意見がぶつかっても
不思議と関係は壊れない。


🌙 答えが出ない日も、考える日が続く

正直に言うと、
あの場面で何と言えばよかったのか、
今でも答えは出ていません😂

でも、いいんです。

すぐに正解を出す必要はないから。

大切なのは、考えることをやめないこと。
「どう言えば届くかな?」
「どんな言葉なら伝わるかな?」

一度立ち止まって考えるだけで、
人は少しずつ成長できる。

その積み重ねの中で、
きっと“自分らしい伝え方”が見つかる。


☘️ 私が思うこと

人との関係は、
“正しさ”ではなく“伝え方”で変わる。

どんなに不器用でも、
どんなに言葉が見つからなくても、
相手を思って考えた言葉には、ちゃんと温度がある。

その温度が伝わるだけで、
人の心は少し柔らかくなる。

そして、人と人は少しずつわかり合っていく。


🪞あとがき

伝える力は一朝一夕では身につかない。
でも、“伝えようと考える力”は今日から育てられる。

あの日言葉にできなかった自分を責めるんじゃなくて、
考えた自分を褒めたい。

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