愛され人の教科書

人は、信じられることで花ひらく 〜“期待”と“信頼”が心を育てる〜

🌸はじめに

子どもは、信じられた分だけ伸びる。
そうわかっていても、実際に“信じて待つ”ことは簡単ではありません。

「この子はこの先、大丈夫だろうか」
そう心配しながら見守る時間は、
想像以上に長く、苦しいものです。

でもその“時間”こそ、子どもが自分の力で花を咲かせるために
根を張っている大切な時期なのかもしれません。


💗心配しかなかった日々

私の子どもも、小学生・中学生の頃は、
成績もふるわず、あまりやる気を見せないタイプでした。

「成績なんて関係ない」と頭ではわかっていても
“この子は本当にこの先、何かやりがいを見つけられるのだろうか…””なにか、よい仕事に出会えるだろうか…?”と、
夜中にひとり、不安に押しつぶされそうになることもありました。

信じて待つことは、きれいごとではありません。
信じようと決めたその日から、
何も変わらないように見える時間を受け入れること
その中で、自分自身の不安や焦りと
毎日のように向き合うことでもあります。

私も何度も「やっぱり口を出した方がいいのでは」と迷いました。
でも、ある日ふと気づいたんです。
私が不安になるのは、子どものためというより
“自分の安心”のためだったのかもしれない、と。

そこからは、少しずつ見守る姿勢を変えました。
「あなたの力を信じているよ」と伝えることを意識して。
すると、不思議なことに子どもの表情もだんだんと変わっていったのです。


🩵信じて待った先に、花が咲く

高校に入り、自分を活かせる環境に出会った途端、
子どもはまるで別人のように変わりました。

自信を持ち、周りからも「頼れる存在」として認められ、
表情も明るくなり、まっすぐに前を向くようになりました。

ひとつ言わせてください。

生き方”って別に5教科だけじゃないんです。
学校の成績は5教科、4科目だけしか評価されないんです。
でも、生きていくうえで、その9科目だけに頼って生きているのでしょうか?
正直そんなことはわかっているつもりではいました。
ただ、でも『目で見えない』ものには人は不安を覚えるものなのです。

そして当然ながら、生きていくうえで、必要なことは9科目だけではないのです。
現在は個性を大事にするということで、そればかりでない教育に目を向けられるように昔よりはなっているとは思います。
まさしく、私の子どももそういう教育が本人にとてもあっていたのだと思います。
親としては心配しかなく、声をかけたい、手を出したい、将来が不安…
気持ちは痛いほどわかります。

しかし、
親は子供を見守ることしかできません。
手助けすることしかできないものなのです。
変わってあげることはできなし、本人の人生は本人しか決めることはできないのです。

私は、その姿を見た瞬間、
信じて待つこと」「見守ること」の意味を
心の底から理解できた気がしました

焦らず見守る時間にも、ちゃんと意味があった。
あのときの不安も、迷いも、
すべてが“信頼”という根を深く張らせるための時間だったんだと、
今ならわかります。

そして気づいたのです。

“信頼”と“期待”は、人を成長させる力なんだと。


🌿心理学でも示される“期待と信頼”の力

心理学の世界でも、似たような考え方があります。
たとえばピグマリオン効果という理論では、
期待されることで人は成長する」と言われています。
また、ベンジャミン・フランクリン効果では、
頼られることで信頼関係が深まる」とされています。

難しい名前ですが、どちらも伝えていることは同じです。

“人は、信じてもらえることで強くなれる”

信頼と期待は、人の中に眠る力を引き出す魔法のようなもの
けれどそれは、押しつけではなく、
“やさしいまなざし”の中でこそ機能するものだと思います。


人は“期待される”と成長する 〜ピグマリオン効果が教えてくれる「信じる力」〜

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💫信頼と期待のちょうどいい距離

もちろん、期待がプレッシャーになることもあります。
でも、信頼の土台があれば、
その期待は“重荷”ではなく、“支え”に変わる

「信じているからこそ、無理しなくていい」
「結果がすべてじゃない。あなたはあなたで大丈夫。」

そんな言葉が、子どもにとって
いちばんの安心と勇気になるのだと思います。

信頼とは、“結果を待つこと”ではなく、
その人の中にある力を見続けること”。
すぐに花が咲かなくても、根は確かに伸びている。
その見えない成長を信じられるかどうかが、
大人に問われているのかもしれません。


💗おわりに

信じるということは、
相手の中にある“未来”を見つめること。

愛され人の教科書では、
そんな信じる力”を育てる教育を大切にしています

焦らず、比べず、信じて待てる大人が増えたら、
子どもたちはきっと、自分を信じる力で
未来を切り拓いていけるはずです。

📘心理学的な視点から“期待が人を育てる理由”を
もう少し詳しく知りたい方は、
【こちらの記事:ピグマリオン効果とは?(準備中)】もどうぞ。


🕊あとがき

この「信じる力」は、子どもだけでなく、
大人である私たちにも必要な力です。

誰かを信じ、そして自分を信じられたとき、
人はようやく、自分らしく花ひらいていく
のだと思います。

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