はじめに:なぜ「聞く力」が人間関係を変えるのか?
話し上手より、聞き上手。
そして、ただ聞くだけでなく、「話したくなる空気をつくる人」が、人に自然と好かれる存在です。
相手の言葉を引き出し、心をひらかせる──その鍵は、“質問力”という名のコミュニケーションスキルにあります。
本記事では、好かれる人が使っている実践的な聞き方・質問力のテクニックを、すぐに使える例文やテンプレートとともにご紹介します。
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聞く力が人生を変える!好かれる人の聞き方テクニック─話させ上手が人間関係を動かす実践スキル─
1.「聞く」とはただ黙っていることじゃない
多くの人が誤解しているのは、「聞き上手=おとなしく相槌を打つ人」だと思っていることです。
でも、実際にはそれだけでは会話は弾みません。
本当に聞き上手な人は、次のような力を持っています:
- 話を広げる質問ができる
- 共感の言葉が自然に出てくる
- 話の途中でタイミングよくリアクションできる
これらができると、相手は「もっと話したい」と自然に感じるようになります。
それはまさに「話させ上手」。質問力の高い人が、結果として聞き上手なのです。
2.話を引き出す質問の基本:オープンクエスチョン
会話を広げる質問のコツは、「はい・いいえ」で終わらない質問をすることです。
これは英語でいう「5W1H(When / Where / Who / What / Why / How)」の質問形式にあたります。
たとえば:
NGな質問 | OKな質問(オープンクエスチョン) |
---|---|
楽しかった? | どんなところが楽しかった? |
疲れた? | どんな一日だったの? |
いい週末だった? | 週末はどんな風に過ごしたの? |
ポイントは、「どんな風に?」「どうだった?」と掘り下げることです。
3.会話が止まりそうなときの切り返しテンプレート
よくあるシーン:
「何もしてないよ」と言われたとき、どう返す?
▶ 「へぇ、のんびりできたんだね〜!そういう時間、意外と大事だったりしない?」
▶ 「逆に、何もせずに過ごすってどんな風に過ごしてたの?」
▶ 「もし今月どこか行くとしたら、どこ行きたい?」
ここで大事なのは、「答えがつまらなかった」と諦めず、相手の背景・感情に興味を持って聞くことです。
4.場面別・質問テンプレート集【保存版】
■ 初対面・雑談
- 「最近ハマってることってありますか?」
- 「出身ってどこですか?地元のおすすめってあります?」
■ 価値観を深掘り
- 「どうしてそれを選んだんですか?」
- 「それって○○さんにとってどんな意味があるんですか?」
■ 仕事・活動
- 「この仕事、始めたきっかけってなんだったんですか?」
- 「普段どんなことを大事にして働いてるんですか?」
■ 相手の感情を引き出す
- 「それって、嬉しかったですか?悔しかったですか?」
- 「そのとき、どんな気持ちだったんですか?」
5.言い換え・使えるフレーズ集【付録】
よくある言い方 | 会話が広がる言い換え例 |
---|---|
「そうなんだ」 | 「それ、詳しく教えて!」 |
「へぇ〜」 | 「それってどういうこと?」 |
「うんうん」 | 「共感するなぁ、それ私も思ったことある!」 |
「すごいね」 | 「どうやったらそんな風にできるの?」 |
ほんの一言を変えるだけで、相手の話しやすさが大きく変わります。
6.聞き方が変わると、関係が変わる
人は「自分の話を聞いてくれた人」に好意を持ちます。
それは、話すことで脳が快感(報酬)を感じ、その快の感情を「話を聞いてくれたあなた」に結びつけるからです。
これは古典的条件づけの応用とも言えます。
そして、相手が気持ちよく話せたと感じたとき、あなたの話も自然と聞いてもらいやすくなるのです(Collins & Miller, 1994)。
7.おわりに:聞き方と質問力は、最強のコミュニケーションスキル
「話させ上手」は、まさに最強のコミュニケーション術。
技術的なスキルではありますが、その本質は「あなたと話すと心地よい」と思ってもらうことです。
そして、ほんの少しだけ触れておくと、
会話の内容よりも、「誰と話すか」が大事になることもあります。
でもそれは、聞き方や質問力が備わったときに、初めて「この人ともっと話したい」と思ってもらえる、という順序があるのです。
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